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狛江市

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歴史歴史
 
野川周辺
のがわしゅうへん
水・緑・風 ― 自然と生活が重なり合う散歩道でのひととき

国分寺市を源流として多摩地区を南東方向へ縦断する、多摩川水系の支流、野川。小金井市、三鷹市、調布市、狛江市を流れ、世田谷区で多摩川に合流する、全長約20qの一級河川です。全体的に遊歩道が整備され、水を感じ、緑を感じ、風を感じる散歩コースとしてはうってつけの存在と言えるでしょう。
今回は、その野川の流域の中でも、調布市、狛江市にスポットを当てて、歩いていきたいと思います。

 
 
全長
約7.5キロ
所要時間
約2時間30分
Access :電車
小田急線「喜多見駅」下車
Access : 車
 
おすすめ
シーズン
桜が咲き誇る季節と葉っぱが色づく季節
 
 
 
1 小田急線喜多見駅北口
 ↓
徒歩5分
2 野川
 ↓
徒歩25分
3 子ノ権現三島神社
 ↓
徒歩10分
4 糟嶺神社/明照院
 ↓
徒歩15分
5 武者小路実篤公園/実篤記念館
 ↓
徒歩40分
6 虎狛神社
 ↓
バス10分
7 京王線調布駅
 
 

 小田急喜多見駅 ― 野川(狛江)   自然と人間が共生して織り成すハーモニー

野川の流域市町村のひとつである狛江市。その狛江側の野川の遊歩道に行くには、小田急線喜多見駅から向かいます。喜多見駅自体は世田谷区に位置しますが、実態としては限りなく世田谷区の端であり、駅そのものが狛江市に隣接していると言っても過言ではありません。
さて、その喜多見駅の改札を抜け、北口から駅舎を出てロータリーを右に曲がると、それは、野川への散歩の第一歩です。決して一本道ではありませんが、並行して走る小田急線の線路に沿って5分ほど東に歩けば、そこには、散歩の目的地、野川が南北に広がります。
喜多見駅前北口
 
野川は、国分寺市東恋ヶ窪にある日立製作所中央研究所内に湧き出でて、そこから、西武国分寺線およびJR中央線と交差、数百メートル南下した後、向きを東に変えて小金井市を流れ、東南東に進み西武多摩川線と交差、都立野川公園に入った後は、進路を南東とし三鷹市を流れ、武蔵境通りと交差した後は調布市に入り、東西に横断し京王線と交差した後、数回狛江市との間で出入りを繰り返し、支流の入間川と合流した後、世田谷に流れていきます。
狛江と世田谷の
境での野川の流れ
 
上記の説明にもあるとおり、実は野川はさほど狛江市の中を流れてはいないようで、実質数百メートル程度しか、流域として面していません。なのになぜ、狛江を取り上げるか?それは、隣接する世田谷区成城との緑の連なりが見事であり、自然が色濃く残っている地域に他ならないからです。特に春先には、野川を挟んで南北に展開する桜並木は圧巻ですが、それ以外の季節でも、近隣の住民に緑と花に囲まれた散歩コースとして親しまれています。
狛江から
成城方面を望む
 
野川で佇むコサギ
狛江市内での野川の流れ
それにしても、23区との狭間でありながらこれほど自然が残っているのには理由があります。野川の北東側に並行して、河岸段丘「国分寺崖線」(多摩川が武蔵野台地を削ってできた高さ10〜20メートルの斜面)があり、このあたりではそれが「ハケ」と呼ばれ、斜面地の多くは雑木林で覆われており、ハケ下には湧水がみられます。そうした水が緑を潤し、その緑が生き物たちを育んでいるのです。この野川では、普段はカルガモやコサギの姿が見られますが、時に、カワセミといった野鳥が飛来し、場所によってはホタルが見られ、タヌキも棲んでいたりするのです。

それから、特記すべき点がひとつ。流路が変更されている、ということ。今でこそ数百メートルしか野川に面していませんが、実はかつては、現在の狛江市の中心部を流れていたのです。また、町名にも野川が残っています。(西野川/東野川)そのことも今回、野川流域として狛江市を取り上げた一因でもあります。

 

 
 糟嶺(かすみね)神社/明照院 ― 子ノ権現三島(ねのごんげんみしま)神社  ひっそりと佇む地元の守り神たちの姿
歴史
狛江と世田谷の境から、遊歩道を10分ほど上流へ歩くと、旧鎌倉道と呼ばれる都道114号線と合流します。ここから左に5分ほど歩くと、「子ノ権現三島神社」が、逆に、右に5分ほど歩くと「糟嶺神社」と「明照院」があります。

散歩コースのルートとしては、子ノ権現三島神社から糟嶺神社/明照院に向かいましたが、ここでは逆の順序で紹介します。

野川の遊歩道と都道114号線との交差点を右折して数分歩くと、右手に小高い丘が見えてきます。ここを二分する形で、高い方に糟嶺神社、低い方に明照院があります。

糟嶺神社は、農業の神である糟嶺大神をまつる、かつての村社(武蔵国多摩郡的矢荘入間村)であり、その社殿は、高さ3.81m、周囲127mの墳陵(墓)の上に建っているのだそうです。周囲の樹林(2,500u)は、調布市の緑の環境保全地区に指定されているとのことです。
糟嶺神社
住所 東京都調布市入間町2-19-13
 
 
入り口
裏門
 
明照院は、室町時代(16世紀中頃)に開かれた天台宗の寺であり、正面に提灯の下がる本堂のほか、本堂を正面にして左手に観音堂、右手にえんま堂、他にも地蔵尊などがあります。観音堂には、調布七福神の一つ「弁財天」が祀られているそうです。尚、調布七福神とは、大黒天(西光寺)、恵比寿新(大正寺)、布袋尊(常性寺)、福禄寿(祇園寺)、毘沙門天(深大寺)、弁財天(明照院)、寿老人(畠翁寺)だそうです。

実際に糟嶺神社と明照院の敷地内を歩くと感じるのですが、極端に規模が大きいわけではないのに、荘厳な感じというのか、威圧感というのか、安易に近寄り難い雰囲気が、そこにはあります。写真を撮影する上でも、頭を下げないとシャッターを切れないというか、そもそも心情的にシャッターを切れない箇所もありました。もちろん、地元住民には親しまれている神社とお寺なのでしょうが、他所から来てる者に対しては、背筋がピンとする緊張感があります。

明照院
住所 東京都調布市入間町2-19-13
 
入り口の階段
階段を上りきって正面を望む
えんま堂
 
野川の遊歩道から左に都道114号線を曲がって数分歩くと、左手に目印としてスーパーがあるので、114号線を挟んだ向かいの道に右折して直進すると、閑静な住宅街の中に、突然ポツンと、小さな社が右手に現れます。それが子ノ権現三島神社です。

ひっそりとしており、あまりひと気を感じない佇まい。敷地内に入っても、特にこの神社について記された碑のようなものもなければ、そもそもこの神社の名前すら表には出ておらず、本当にここが子ノ権現三島神社なのだろうか、などと考えてしまい、周囲の住宅街との色合いの違いから、ある種不思議な空間です。

ところがここは、狛江市でも屈指の神社なのです。
狛江市の前身である狛江村は、6つの村(和泉、覚東、小足立、岩戸、猪方、駒井)が合併して出来たのですが、その旧六ヶ村にそれぞれ鎮守様があり、そのうち覚東村にあった鎮守様が、この子ノ権現三島神社であり、いわば、この地域の守護神なのです。

鳥居から 神社を望む
子ノ権現三島神社
住所 東京都狛江市西野川一丁目
 
 
沿道から神社を望む
正面
鳥居の裏から神社前の光景
 
 入間川 ― 実篤公園/武者小路実篤記念館  支流に寄り道すれば閑静な住宅地に文化と芸術の香り
歴史
さて、糟嶺神社/明照院から野川に戻って、ひたすら上流に向かって歩く予定でしたが、ここは野川の支流である入間川との合流地点の近く。せっかくですから、入間川流域も覗いてみましょう。

入間川は、野川の支流の中でも最も大きく、その源流は三鷹市中原にあります。大部分が暗渠になっておりますが、開渠部分についても、とても細く、住宅街の中を流れているものの、野川と違い、遊歩道はありません。この地、調布市入間町で野川に合流するのですが、合流部は折れ曲がった水路となっています。
かつての入間川は、この合流部より更に下流(上野田橋付近)まで流路がありましたが、昭和40年代に近くに開削された新野川に統合され、その部分は残念ながら埋められてしまったそうです。

この流域で現在、もっとも有名なスポットと言えば、何と言っても「実篤公園」でしょう。地図で見る限り、ここ都道114号線からは、歩いて10分程度の場所のようです。では、行ってみましょう。

武者小路実篤記念館
住所 東京都調布市若葉町1−8−30
電話 03−3326-0648
 
実篤公園(武者小路実篤邸)
住所 東京都調布市若葉町1-23-20
実篤公園は、その名の通り、作家・画家として著名な武者小路実篤の名を冠した公園であり、元々は実篤の屋敷だったのですが、実篤の死後、遺族より調布市に対し、その邸宅、遺品、作品、収集された美術品が寄贈され、これを基に、1978年に開園されたものです。
傾斜地(=国分寺崖線)に構える公園であるため、入り口からすぐに急坂になっており、その先には、緑に囲まれた実篤邸があります。その裏手には池があり、近くの崖からは湧水が湧き出ています。市道を挟んだ先にも公園が続いているのですが、その市道をくぐるためのトンネルが用意されており、行ってみると、そこにも大きな池があり、竹林がそびえています。
遺族から寄贈された遺品や作品については、隣接して作られた武者小路実篤記念館で見ることが出来ます。ここは、資料の展示のほか、実篤文学の研究拠点として活動しているそうです。武者小路実篤に興味がある方、是非、行ってみては如何でしょうか。
 

尚、今回は、野川から入間川を上流に沿って歩いて向かいましたが、通常、実篤公園および武者小路実篤記念館に行くには、京王線仙川駅より商店街を南に抜けて、商店街出口の向かいにある桐朋学園の右側の脇道を進むと、その先にあります。(駅から徒歩10分)



実篤邸裏の池
実篤像と実篤邸
ふたつめの池と竹林
トンネルから公園を見上げる
 
 虎狛(こはく)神社とその周辺  生活の息づく野川流域を巡る
歴史
入間川から野川に戻って、しばらく遊歩道を歩いてみることにします。このあたりは調布市ですが、狛江市での光景とは随分違います。より、住民の生活に近い匂いというか、密着してるというか。それまでの緑一色とも言える光景から、遊歩道に隣接する家々、ボールで子供たちが遊ぶ広場、合間から見える高層マンション、目線で走る京王線といった、より生活の香りがする光景へ。
野川遊歩道から京王線を望む
野川遊歩道から高層マンションを望む
 
そのまま生活の香りを身にまとい、更に上流へと進んでいきます。中央自動車道の数百メートル手前を右折してブラブラすると、すぐに広い通りに。佐須街道です。そこに面してる神社が、「虎狛神社」です。

900年代初めに調査編集された神名帳というものに記載されているという、たいへん由緒正しい神社で、このあたりの佐須町の鎮守様です。また、一説によれば、渡来人系の神社だそうで、歴史的にこの神社にまつわる話には事欠かないようです。
かつては東京都指定天然記念物に指定されたクロマツがあったことでも有名だったようですが、このクロマツは枯死伐採されてしまっています。

さて、実際に参道前に立つと、正直、寂しい感じがするのですが、一歩中に入ると左右両側で狛犬がお出迎え。見上げれば、調布市保存樹林のシラカシとソロの葉が頭上に。決して広くはないけれど、また、こんな風情もまた良しか、と。

明照院
住所 東京都調布市入間町2-19-13
 
 
鳥居と参道
本堂
狛犬(左)
狛犬(右)
頭上を覆う虎狛神社のシラカシとソロの葉
 
そのままこの近所をブラブラすると、畑が点在しています。そして、それに合わせて野菜販売所もありました。実に、のどか。普段、満員電車に揺られていることを忘れさせてくれます。癒されます。
広がる畑と高層マンションと
野菜販売所
 
さて、思えば世田谷区からひたすら歩いたことになります。さすがに疲れますかね。帰りは、虎狛神社前のバス停から、調布駅北口までバスで向かうことにしましょうか。これで、本日の散歩は終了と致します。みなさんも是非、野川を歩いてみませんか!
 
【取材後記】   きさらぎあおいの散策紀行 〜 野川(狛江〜調布)篇 〜

今回の散歩道は、自分自身の生活に密着したルートではあったのですが、普段はただただ歩くだけのコースでもあったので、何か新しい発見はないか、ワクワクしながら歩きました。
その期待通り、新たな発見が、ここかしこ。ご近所とはいえ(むしろ、だからこそ)、ゆっくりと堪能しながら歩くのが何より、ですね。
数回歩いてみましたが、猫ちゃんに見守られ、お月さまにも見守られて歩いたのが印象的でした。(笑)

取材担当:如月亜緒衣
 
 

 

 
 
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