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多摩武蔵野ウォーキング
 
立川市  TACHIKWA
  根川緑道・多摩川・矢川緑地 
ねがわりょくどう・たまがわ・やがわりょくち 
美しい小川の遊歩道と多摩川の岸辺、湧水の緑地を辿る水辺散策ウォーキング

立川市を縦に貫く多摩都市モノレール線と多摩川が交差する市南部周辺には、小川に沿って整備された緑豊かな遊歩道がある。その近隣には古い旧道や川渡しの跡、また湧水に育まれた緑地など、貴重な史跡や自然が多く残されている。今回は、立川市南部を横切る根川緑道を中心に、自然と歴史に触れながら美しい水辺を辿るウォーキングコースをご紹介する。浄化水の川、自然水の川、湧水の川の違いも見比べながら、春から秋にかけての爽やかな季節の中を、ぜひ歩いてみよう。

 
 
全長
約4.5キロ
所要時間
約2時間
Access :電車
多摩都市モノレール線で柴崎体育館駅下車
Access : 車
国道20号で日野橋交差点から新奥多摩街道に入り約3分
おすすめ
シーズン
4月の桜開花や、7〜9月の夏のシーズンがおすすめ
 
 
 

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1 柴崎体育館駅
 ↓
徒歩10分
2 根川緑道 Aゾーン
 ↓
徒歩15分
3 立川公園花菖蒲園
 ↓
徒歩5分
4 日野の渡し碑
 ↓
徒歩3分
5 多摩川の岸辺
 ↓
徒歩10分
6 根川緑道 Cゾーン
 ↓
徒歩20分
7 根川緑道 貝殻板橋
 ↓
徒歩25分
8 矢川緑地
 ↓
徒歩15分
9 西国立駅
 
 

 根川緑道 A・Bゾーン    生き物が棲む清流で水遊びも楽しめる親水エリア

多摩都市モノレール線の柴崎体育館駅から柴崎橋のスロープを下りると、モノレール下の車道と交差するように根川緑道が東西に伸びている。ここは川、公園、歩道の要素を一つにまとめた美しい水辺の散策道。初めて来た人は、柴崎橋より西側に延びている遊歩道を辿り、ぜひ湧水口から散策を始めてみよう。
根川緑道のスタート地点は、残堀川遊歩道と交わる緑道西端の入口。ここには湧水口があり、湧き出した水が小川となって流れ始め、その小川に沿って遊歩道が造られている。遊歩道には草木がバランスよく配置され、小川は細くなったり広くなったり、途中で池になったりと形を変えながら延び、その上に小さな木の橋や飛び石のような遊び心のある橋があちこちに架かっている。清らかな水辺には魚や水鳥が多く棲んでおり、小川が育む小さな森や小さな湖は、まるでおとぎ話の世界を垣間見るかのようにかわいらしい風景だ。
柴崎体育館駅
湧水口から小川の水が流れる
池には黄金色の鯉も泳ぐ
池に架かる木橋
根川緑道の散策道
池の上の水切石
 
もともとこの根川は、昔から氾濫の多い川で、そのため河川の改修や流路変更、一部埋め立てなどが行なわれてきた。その後も整備が進められ、平成4年から8年にかけて全長約1.3kmにおよぶ現在の根川緑道が整備された。小川は下水処理場で高度処理された水を利用し、湧水口から流れ出す水量は1日に2700トン。美しい水辺を再現した小川は、現在では清流魚が生息できるほどの水質を維持している。また、根川の改修工事の際、堤に桜が植えられたことから、根川緑道は桜並木の続く桜の名所となっている。春は薄紅色に染まる桜並木とせせらぎが調和し、見事な美観で人々の心を和ませている。
根川緑道には250本ほどの桜が植えられており、上流には主に山桜が、下流には大正天皇即位を記念して植樹されたソメイヨシノの並木が続いている
 
根川緑道は全体を「生物」「遊び」「休息」「散策」の4つのゾーンに分け、それぞれのテーマごとに景観作りがなされている。最初に出会うAゾーンには、水生生物や水鳥などを間近で見られる「生物」とのふれあいゾーン。住宅街の中を通るこの浅い小川に、鴨やコサギなどかなりの数の水鳥が棲みついており、動植物の観察が楽しいエリアだ。この日は、岸辺に砂利を敷き詰めた親水エリアで、羽の真っ黒な珍しいトンボを見つけた。あずまやや展望テラスもあり、ゆっくり自然観察を楽しめる。
小川のそばのあずまや
親水エリア
展望テラスのある池
 
〜 根川緑道に生息する生き物たち 〜
コサギ
シラサギ
ハグロトンボ
 
頭上をモノレールが通る都道149号線に当たると、根川緑道は柴崎橋の下をくぐり抜け、Bゾーンに入る。Bゾーンは、親水階段のある池や水上あずまやなどがあり、子供たちが水に触れて遊べる開放的な「遊び」のエリア。ちょうど柴崎体育館の入口前が親水広場となっており、ベンチで寛ぐ人、水辺で遊ぶ親子連れなどで夏場は特に賑やかだ。季節は秋口に入り、水上あずまや周辺の水辺には赤い彼岸花が咲き始めていた。この辺りは花が多く、春はシャガの花も咲く。
緑道は柴崎橋の下をくぐり抜ける
水上あずまや
Bゾーンの散策道
柴崎体育館
親水広場
親水階段のある川辺
水辺に咲く彼岸花(曼珠沙華)
春先に咲くシャガの花
 
また根川緑道には、立川市民や立川にゆかりのある文学者の詩碑・歌碑・句碑があちこちに建立され、「詩歌の道」としても整備されている。歌碑を辿りながら文学散歩をするのも楽しい。
水原秋桜子の句碑。
「初日さす 松はむさし野に のこる松」
 

 立川公園花菖蒲園・日野の渡し碑   旧甲州街道で花菖蒲園から多摩川の渡しへ

Bゾーンの途中で、柴崎体育館の東側を回り、裏手に広がる立川公園花菖蒲園にも行ってみた。立川公園は、根川緑道を中心とした周辺スポーツ施設を含めた総合公園の名称であるが、その一角にある小さな公園施設の背後に花菖蒲園が広がっている。花菖蒲園は2000uの敷地に50種あまりの花菖蒲が植えられおり、6月中旬の開花の時期には市民の目を楽しませてくれる。この菖蒲園で使われている水は湧水と柴崎分水で、隣には米作りの水田も広がり、稲穂を豊かに実らせていた。
花菖蒲園入口
公園の背後にある花菖蒲園
花菖蒲園脇の水田
 
 再び来た道を引き返し、根川緑道へと戻るが、緑道と交差する小さな橋をそのまま渡って、ちょっと寄り道をしてきた。実は、この柴崎体育館東側に沿っている細い道は旧甲州街道(甲州道中)で、参勤交代の大名なども通った歴史ある古い道なのだ。
旧甲州街道から新奥多摩街道を渡り、そのまま南へ下るとすぐに多摩川に当たる。昔はその岸辺から川向こうの日野宿まで、渡し舟を使って渡っていたという。「日野の渡し」は、現在の甲州街道を通す日野橋ができるまで、甲州道中を往来する人々の渡しとして、幕末から大正時代までの数百年間使われてきた。当時は高遠藩、高島藩、飯田藩の大名や甲府城勤番、旗本などもこの渡しを使ったというが、その渡しを記念する「日野の渡し碑」が、旧甲州街道沿いにある下水処理場の南西角に建っている。
柴崎体育館脇の旧甲州街道
日野の渡し碑。石碑には「かつて信濃甲斐相模への人々は、この渡しを過ぎると遠く異境に来たと思い、江戸に向かう人々は、江戸に着いたと思ったという」と刻まれている
 
日野の渡し碑から小道を抜け、多摩川の土手に出た。土手を下り、多摩川の流れに近づくと、自然のままの岸辺にさざ波が静かに打ち寄せていた。日野の渡しがあったところは、現在、立日橋が架けられている。たぷたぷと豊かな水量で流れる多摩川の上を、立日橋で渡るモノレールがのんびりと空中散歩していた。
多摩川の土手
多摩川に架かる立日橋とモノレール
現在の甲州街道が通る日野橋
 

 根川緑道 C・Dゾーン   かつての根川の姿が残る桜並木の散策道

旧甲州街道から根川緑道に戻り、橋の下をくぐって再び緑道を歩く。この辺りの小川の流れは水路の幅や高低差に変化がつけられており、よどみなく流れる工夫がされている。その先の新奥多摩街道と交差する根川橋をくぐると、水辺より遊歩道の敷地が広く取られた「休息」エリアのCゾーンに入る。霧の噴き出すモニュメントや、水生生物・植物を保全する大池などがあり、桜の木の下に広がる草地で寛いでいる人もいる。
細い水路と旧甲州街道の橋
霧の広場
大池
Cゾーンの遊歩道
 
さらに甲州街道と交差するよしみ橋下のトンネルをくぐり抜けると、水辺の景色はがらりと変わる。水路は昔の姿を留めた根川の風景となり、岸辺に生えている古木の桜が川面の上に枝葉をのびのびと広げている。遊歩道は川沿いの一本道となり、その南側には野球場と陸上競技場が建ち、歩く人もまばらな静かな遊歩道を自転車が颯爽と走り抜けていく。この「散策」エリアのDゾーンは、東京都が計画した「武蔵野の路」是島・昭島コースの一部でもあり、サイクリングを楽しむ人の姿も多い。桜開花の時期は川辺に下り、川面を覆う桜の袖の下で花見もできる。
Dゾーンの遊歩道
野球場
陸上競技場
 
昔の姿が残る根川と桜並木
春の桜並木
 
桜並木が途切れ、左手には根川に架かる木造の貝殻坂橋が出てくる。古い釣り橋をイメージさせる独特なスタイルの橋であるが、貝殻板橋の名前の由来は、旧甲州街道で使われていた「万願寺の渡し」から来ているらしい。万願寺の渡しは、上流の日野の渡しができる以前に使われていた多摩川の渡しで、旅人は、この貝殻板橋の東に位置する国立市青柳から段丘を下って川原へと下り、国立市石田の川辺から日野市石田(万願寺)へと渡し舟で渡っていた。その段丘を下る坂の辺りは、土中を掘ると蛤の貝殻が大量に出たといわれ、当時は「貝殻坂」と呼ばれていたという。つまり、かつてはこの辺りも海だったということだが、その坂の名を取って橋は貝殻板橋と名づけられた。根川緑道の橋の中ではランドマーク的な存在で、人が通るたびに板を踏む音が響く、素敵な板橋である。
貝殻板橋
橋には貝殻の飾りも
ついている
 

 矢川緑地  湧水が育む湿生植物と清流矢川の流れ

貝殻板橋を渡り、甲州街道を越えたら、そのまま道を北に向かって歩いていく。立川技術専門校を過ぎたところを右手に入り、そのまま道なりに歩いてみのわ通りに出る。その道の反対側に現れるのが、自然豊かな矢川緑地。車通りの多い道なので、信号のある所で渡って緑地側へと向かおう。
甲州街道を渡り、立川市と国立市の市境の道を北へ
 
矢川は、立川段丘の崖下から湧き出る水を集め、立川市、国立市、府中市の3市を流れて府中用水へと合流する全長約1.5kmの小川。矢川緑地はその矢川の湧水源であり、幅2mほどの小さな矢川に沿って北側に樹林地、南側に湿地が広がっており、約2.1haの小規模な緑地を形成している。緑地の中心部を流れる矢川を眺めてみると、水の透明度が高く、川というよりも湧水を運ぶ水路という感じ。この緑地内には、清流に育つナガエミクリやヤナギモなどの水生植物をはじめ、ザリガニやタニシ、アメンボなどの水生生物、そしてカルガモやコサギなどの野鳥が多く見られる。緑地は市街地の中にありながら、良好な自然地を形成していることから、昭和52年に緑地保全地域として指定されている。
矢川緑地
 
矢川
樹林地
湿地帯には木道が通る
 
矢川緑地からみのわ通りに戻り、まっすぐ北へ向かって歩けば、15分ほどでJR南武線の西国立駅に出る。今回のウォーキングはそこで終了。西国立駅からは、南武線に乗って立川駅へと戻るか、またはみのわ通りから立川南通りを西へ折れれば、立川駅南口まで歩くこともできる。帰りは立川駅周辺でグルメ&ショッピングを楽しんでから家路に着くのもいいだろう。
西国立駅
 
 

【取材後記】   根川緑道・多摩川・矢川緑地近隣の〜クウ・ネル・アソブ〜

私が根川緑道の存在を知ったのは、ほんの数年前。初めて立川を訪れた時、なんとなく駅の南側を探索しているうちに、偶然にもこの緑道を見つけた。まだ肌寒い春先のことで、水辺の人影はまばらであったが、豊かな自然を育む変化に富んだかわいらしい小路との出会いに、久々に胸がときめいてしまった。同時に緑道に連なる並木が桜の木だと知り、再び期待を込めて桜の時期にも来てみたが、やはり緑道の天井を覆う桜の花のトンネルは実に華やかで見事だった。夜桜の景色もロマンチックで美しく、沿道に住む人々をうらやましく思うところである。以来、立川に立ち寄る際には思わず散策に来てしまう、私のお気に入りの散策道となっている。

そんな憩いのスポットの多い立川市南部を歩く今回のウォーキング。オススメするクウ・スポットは西国立駅前に建つ懐石料理「無門庵」。ここは戦前から日本軍の将校や特攻隊員、米軍が出入りした名物旅館を91年にリニューアルした料理店で、ギャラリーには樋口一葉の「たけくらべ」原書を所蔵するという、歴史と文化に満ちた立川の名店だ。またウォーキング途中で休息を取るなら、根川緑道に散らばるベンチかCゾーンに広がる木陰の土手が心地良いネル・スポット。そしてアソブ・スポットを探すなら、賑やかな立川駅周辺を探索してみては?意外な専門店や各国料理店など隠れた名店もあり、未知なる街を開拓・発掘するのも面白い!

取材担当:美月春菜
 
 

 

 
 
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