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八王子市の中心からのびる陣馬街道は滑らかな勾配の陣場山857mを通って神奈川県・山梨県へと続く。古くは甲州街道の裏街道として多くの人々が通り、武田軍が陣場(戦の際の基地)を張った場所でもある。陣馬山はトレッキングのメッカとしても知られ、高尾山から抜けるコースは大人気。陣馬山の頂上は360度のパノラマが広がり、都心の超高層ビルや富士山が望める。この一帯は傾斜がゆるやかなので「陣馬高原」として関東近郊から親しまれている。

今回は陣馬山のふもとの陣場街道にそった里山に点在するスポットをご紹介。
陣馬街道の里山はどこか懐かしい感じのする日本らしい風景で、天気の良い日に一日ゆったりと過ごすのにぴったり。また「夕焼け小焼けで日が暮れて・・」で知られる童謡「夕焼け小焼け」の作詞者・中村雨紅は、この地に誕生したゆかりの人。郷愁を誘う歌い継がれた名歌の背景に陣場街道沿いの里山がなじむ。

         ・JR中央線八王子駅または京王八王子駅から西東京バス陣場高原行きで大久保バス停下車
         ・中央道八王子I.Cより国道16号・甲州街道経由で追分交差点で陣馬街道に入る。約25分ほど。




「夕や〜け小やけで日が暮れて・・」この歌を知らない人はそういないだろう。このなんとも「日本のふるさと」を感じさせる童謡は時代を超えて多くの人々に親しまれてきた。

その作詞を手がけたのが恩方村(現在の上恩方町)出身の「中村雨紅(なかむらうこう)」本名・高井宮吉(たかいみやきち)(1897〜1972)。作曲は信州出身の「草川信」。中村雨紅は陣馬街道ぞいの宮尾神社を生家とする、ゆかりの人物だ。
当時雨紅は都内日暮里の尋常小学校の教師をしており、恩方村から八王子駅まで16kmの距離を毎日歩いていた。交通手段の未発達な当時ならではの長い道のりである。陣馬街道を毎日歩きながら、当時の雨紅は何を感じ何を表現し伝えようと思ったのだろう。その答えは現在でも優しくたたずむ陣馬街道ぞいの里山に身をおくと、おのずとわいてくるような不思議な気分になる。日本の里山の暮らしの風景は日本人の原風景として今も私たちの心を「おかえりなさい」の言葉とともに優しく包む。

この名曲の歌碑がゆかりの「宮尾神社」に残されている。

歌碑

夕やけ小やけの里にある紹介コーナー




陣馬街道宮尾神社の入り口に中村雨紅のお墓がある。毎日通った陣馬街道を今も中村雨紅はのぞみながら安らかに眠っている。(「本名は高井姓なので高井家之墓と墓碑にある。)この平成の夕焼け小焼けはどのように見えているのだろう。

陣馬高原を訪れる観光客や地元の人々が多く訪れる名所となっている。陣馬街道を歩くときには、中村雨紅氏にごあいさつを忘れずに。



こちらは夕焼け小焼けの歌にちなんだ場所として有名な「興慶寺(こうけいじ)」。
歌詞の中の「や〜ま〜のお寺の鐘がなる〜」のフレーズは読者の皆様もメロディとしてすっと心に浮かぶのではないだろうか。山の中腹の小高い場所に里山をのぞんで、たたずんでいる。夕暮れ時を興慶寺の鐘楼の鐘が告げたのを雨紅は耳にしながら家路に急いだのだろうか。

余談になるが、この「夕焼け小焼け」の歌碑は日本全国に点在している。もちろん本家本元といえるのは、この陣馬の地なのだが、その理由はなぜだろう。
きっと、それほど「夕焼け小焼け」の歌は日本人の心に響いてきたからではないか。
遠い昔幼いころ、親に歌ってもらった「夕焼け小焼け」。山のお寺は、日本人の一人一人の想い出の中にある、心のふるさとにあるような気がする。
この陣馬の里で生まれ育った雨紅の「山のお寺」は興慶寺だった・・・のかもしれない。訪れる際には挨拶を忘れずに。



1922年恩方村に生まれた日本を代表する風景写真家「前田真三(まえだしんぞう)」のギャラリーがゆかりの陣馬の「夕やけ小やけふれあいの里」内にある。

美しい日本の四季の移ろいを真摯に切り取り続けた天才写真家のギャラリーには、前田真三が表現する世界に魅了された人々が多く訪れ、故人となった今でも愛されてやまない。





からだをのびのび使って、家族で楽しめる体験型の施設
具体的には農作業の体験・ポニー乗馬・小動物とのふれあい広場、温室園芸館、農具・民具の展示、今と昔の遊びの体験、バーベキュー、日帰り入浴、レストラン、宿泊施設と盛りだくさん。
イベントも豊富なので「夕やけ小やけの里」HPをチェックして家族で一日楽しもう。

 
住所   〒192-0156 東京都八王子市上恩方町2030
 
TEL    0426-52-3072  年中無休
 
入場料  大人 200円 中学生以下 100円、4歳未満は無料
           ※団体割引もあるので詳しくはお問い合わせを。



陳馬街道には知る人ぞ知る名水が湧出している。
その名は「琴の沢湧水」休日には水を汲み人々が列をつくることも。その湧水から20mほど離れた所にも、もう一ヶ所。こちらは琴の沢湧水より、やや硬水で炊飯やコーヒー・お茶
などに利用すると美味しくなるという。

                      
陣馬の里では「柚子」が
多く栽培されている。

            
のんびりとした里山風景 陣馬高原はこちらから 陶芸の窯がありました。

      
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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