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多摩武蔵野ウォーキング
 
多摩市  TAMA
  聖蹟桜ヶ丘・桜ヶ丘公園

せいせきさくらがおか さくらがおかこうえん 

桜咲く多摩の故郷を見渡し、中世の歴史街道を歩く丘陵タウンウォーキング

多摩丘陵のほぼ中央部にあり、多摩ニュータウンの建設によって大きな変貌と発展を遂げてきた多摩市。その北部に位置し、東京のベッドタウン・多摩地区の典型的な住宅街である聖蹟桜ヶ丘は、多摩川に臨む眺望のよい丘陵の街として、スタジオジブリのアニメ映画「耳をすませば」の舞台にもなっている。また街の南北には旧鎌倉街道が通り、古来より関所が置かれていた関戸では、鎌倉幕府軍と討幕軍の激しい合戦が行われており、歴史的にも重要な土地である。その東部には明治天皇由来の桜ヶ丘公園があり、春は桜の名所として花見客の訪れも多い。今回ご紹介するのは、そんな映画に描かれた街の風景と中世の歴史を辿りながら、春の桜を楽しむ丘陵タウンウォーキング。印象的な坂道の風景や丘の上からの絶景も感動的な多摩ニュータウンの街を歩いてみよう。

 
 
全長
約6.5キロ
聖蹟桜ヶ丘・桜ヶ丘公園
所要時間
約3時間
Access :電車
京王線で聖蹟桜ヶ丘駅下車
Access : 車
中央道国立府中ICより都道20号、川崎街道で約15分
おすすめ
シーズン
桜開花シーズンの3〜4月がおすすめ
 
 
 
聖蹟桜ヶ丘・桜ヶ丘公園

→より詳細な地図を見る

1 聖蹟桜ヶ丘駅
 ↓
徒歩10分
2 桜公園
 ↓
徒歩5分
3 いろは坂・金比羅宮
 ↓
徒歩1分
4 天守台
 ↓
徒歩7分
5 ロータリー
 ↓
徒歩2分
6 原峰公園
 ↓
徒歩2分
7 熊野神社
  霞ノ関南木戸柵跡
 ↓
徒歩15分
8 桜ヶ丘公園・ゆうひの丘
 ↓
徒歩15分
9 関戸古戦場跡
 ↓
徒歩15分
10 聖蹟桜ヶ丘駅
 
 

 聖蹟桜ヶ丘駅・桜公園   スタジオジブリ映画「耳をすませば」の世界へ

聖蹟桜ヶ丘駅
聖蹟桜ヶ丘駅
駅前に建つ「耳をすませば」モデル地マップの案内板
駅前に建つ「耳をすませば」モデル地
マップの案内板
車窓の向こうに緑豊かな丘と住宅街が広がり、そのうち駅前に林立するデパートやビルの風景が近づいてくる。駅のホームを降り、改札を出れば、川崎街道を中心に賑やかな繁華街が広がっている。ここ聖蹟桜ヶ丘は、スタジオジブリのアニメ映画「耳をすませば」の舞台となった街。映画の中に登場する「京玉線杉の宮駅」はまさに聖蹟桜ヶ丘駅がモデルとなっており、駅南側の桜ヶ丘周辺は、映画に描かれた街として地元の人々にも知られているところだ。
駅前の繁華街と川崎街道
駅前の繁華街と川崎街道
 
さくら通り
さくら通り
桜公園
桜公園
霞ヶ関橋
霞ヶ関橋
駅前に建つ「耳をすませば」モデル地マップの案内板
丘を上る坂道

早速、駅前から延びるさくら通りを南へ向かって歩いていこう。大栗川に架かる霞ヶ関橋を渡ると、道はすぐにも小高い丘陵地に入り、急な上り坂へと変わっていく。物語では、主人公の少女・月島雫が、電車の中で出会った不思議な猫を追いかけてこの坂道を駆け上がっていくが、初めてここに来た人でも、坂道の脇に徐々に広がる街の風景を眺めれば、きっとワクワクしてくるに違いない。坂道がカーブする右手には、雫が通う図書館があるはずだが、実際には桜公園という小さな公園となっている。ここは小規模ながら桜の名所で、丘の上からの眺めもよいので、少しだけ立ち寄って景色を眺めてみよう。

公園内の広場
公園内の広場
桜公園からの景色
桜公園からの景色
 

 いろは坂・金比羅宮   城山の絶壁を這うつづら折りの坂道

いろは坂は急カーブが続く
蛇行する坂道
いろは坂通り
桜公園からの景色
上:いろは坂通り 
下:坂の下に松と桜、 街の風景を望む
坂の下に松と桜、街の風景を望む
歩行者用の階段
   
蛇行する坂道
いろは坂は急カーブが続く

桜ヶ丘は大栗川と多摩川に面し、武蔵野台地を一望できる小高い丘陵の上にある。そのため昔は城山と呼ばれ、中世にしばしば起こったこの地の合戦では、物見台的な城砦施設であったと考えられている。特に川に面した丘の北側は絶壁となっており、道は桜公園を過ぎた辺りから急に蛇行しはじめる。ここはきつい上り坂とカーブを繰り返して一気に丘を上る「いろは坂」。車やバイクが坂道を大きくカーブしながら上っていく様子を見ていると、思わず主題歌の「カントリーロード」が頭の中に蘇ってくる。映画の中では、雫が「コンクリートロード」とふざけた訳詩でも歌っているが、この辺りの風景は木々や緑も多く、それほど人工的な街並みという雰囲気はない。

いろは坂には、歩行者用の階段が3ヶ所設置されており、上るごとに背後の街の風景が徐々によく見えてくる。中でも3つ目の階段が一番長く、上りきってみると随分標高の高いところまで上がってきたことを認識できるだろう。また階段の左手には小さな金比羅宮もあり、この境内の風景も映画の中のワンシーンとして登場している。

金比羅宮は近世に勧請されたと伝わる
金比羅宮
金比羅宮
金比羅宮は近世に
勧請されたと伝わる
階段上からの眺めは映画にも登場する
階段上からの眺めは映画にも登場する
3つ目の長い階段
3つ目の長い階段
 

 天守台  物見台から眺めるパノラマビューの絶景

金比羅宮まで上ってくると、辺りは丘の上に並ぶ住宅街の景色となる。いろは坂通りをそのまま進むと、道の角に「天守台」の目印が建っている。この説明板には、ここが関戸城跡であるとも記されており、この地における中世の戦乱の歴史が語られている。

時は元弘3年(1333)、新田義貞が率いる討幕軍と北条泰家が率いる鎌倉幕府軍が、多摩川北岸の分倍河原で激しい合戦を行った。この合戦で敗北した幕府軍は鎌倉へ向けて一斉に退却したが、鎌倉街道につながる多摩丘陵麓の関戸付近(桜ヶ丘の東側)では、凄惨な掃討戦が繰り広げられたという。この関戸合戦では有力な従者たちが盾となって戦い、その犠牲のおかげで北条泰家は無事鎌倉への帰還を果たした。一方、義貞軍はこの城山に陣を据え、関東諸国の軍勢の着到を受けてさらに勢力を増大させた。この理由から、この城山の地を「天守台」と呼ぶようになり、その後も武蔵野合戦(1352)や永享の乱(1438)、明応3年の戦い(1494)でも要害の地として利用され、長い戦乱の歴史を乗り越えてきた。

往時は物見台の役割を果たした天守台だけあり、この辺りから見下ろす景色はどこも絶景揃いだ。いろは坂通りの西側に建つ浄水所の脇を入り、住宅地を北側に向かって進むと、桜公園上部の絶壁の端に出る。ここから眺める景色は駅前繁華街から多摩川南岸に沿って広がる広大な住宅街で、映画「耳をすませば」でも印象的な街の風景として登場している。駅の北側を流れる多摩川は建物に隠れて見えないが、その向こう岸の府中市の景色は随分と遠方まで見渡せる。また、浄水所の東側には、いろは坂通りを下る急な階段があり、この階段の上から眺める関戸方面の景色もかなり見晴らしがよい。

天守台近くのいろは坂通り
天守台の目印
駅前繁華街を望む北側の風景
北西側の風景は大栗川を望む
大栗川から見上げた北側の絶壁。左手に桜公園が見える
北西側の風景は大栗川を望む
大栗川から見上げた北側
の絶壁。左手に桜公園が見える
浄水所東側に広がる風景 天守台からの眺め
浄水所東側に広がる風景 天守台から南側の眺め
 

 ロータリー・原峰公園   住宅街の不思議なロータリーと木橋のある公園

住宅街を南へ向かう
五叉路のロータリー
五叉路のロータリー
いろは坂通りに戻り、さらに南へ向かって歩いて行く。この辺りは一軒家が建ち並ぶ静かな住宅街で、坂の上り下りはきついが、映画で描かれているように小綺麗にまとまった穏やかな雰囲気の街並みだ。物語では、雫が猫を追いかけて丘の上まで上ってくるが、そこで偶然にも素敵なアンティークの店「地球屋」を見つける。地球屋には美しい骨董品と魅力的な猫の置物があり、そこでは心の温かい老オーナーとボーイフレンドの天沢聖司に出会うことになるのだが…。いろは坂通りを辿っていくと、思わず感嘆の声を上げてしまうほど映画のシーンにそっくりな円形のロータリーが現れる。ここは五叉路の交差点となっており、真ん中には桜の咲く植え込みがある。残念ながら、ここに地球屋の建物はないが、花びらの舞い散る歩道を猫がのんびり歩く姿を想像できるほど、ほのぼのとした景色が広がっている。
原峰公園
原峰公園

ロータリーの入口から集会所脇の道へと入り、一本目の道を右に折れると、原峰公園が見えてくる。ここは旧鎌倉街道に沿った場所にあり、歴史の面影と多摩の自然を残した貴重な公園である。園内には野草が生え、様々な昆虫や小動物が生息しているほか、珍しい木橋も架かっており散策が楽しい。コミュニティーセンターの「ゆう桜ヶ丘」もあり、休憩や喫茶に利用できる。
真ん中には丸い植え込みがある
真ん中には丸い植え込みがある
ゆう桜ヶ丘
ゆう桜ヶ丘
園内散策路
木橋が架かる
旧鎌倉街道に面した公園入口の門
園内散策路
木橋が架かる
旧鎌倉街道に面した公園入口の門
 

 熊野神社・霞ノ関南木戸柵跡   武蔵国の入口に建つ中世の関所跡

真っすぐに延びる旧鎌倉街道
原峰公園から旧鎌倉街道を北に向かって歩いていくと、熊野橋交差点の左手に熊野神社の鳥居が現れる。ここには貴重な都指定史跡があるので、ぜひ立ち寄ってみよう。


←真っすぐに延びる
  旧鎌倉街道
熊野神社
熊野神社
住所 多摩市関戸5-35-5
   
鳥居前に建つ史跡の碑
鳥居前に建つ史跡の碑
熊野神社は、旧鎌倉街道に面した天明6年(1786)創建の神社。地名に関戸という名が残っているように、鎌倉時代には、この辺りに霞ノ関と呼ばれる関所が置かれていた。境内を入ると、参道の左手にその関所の痕跡を見ることができる。ここでは建暦3年(1213)に設けられた霞ノ関南木戸柵跡が発見されており、参道脇に丸柱が復元保存されている。これは旧鎌倉街道沿いに設置されていた監視所の跡と見られており、数少ない中世の関所跡として貴重な史跡となっている。
神社の参道
参道脇に復元した霞ノ関南木戸柵跡
神社の参道
参道脇に復元した霞ノ関南木戸柵跡

 桜ヶ丘公園   明治天皇に由来する桜名所の自然公園

熊野神社の前から道を右に折れ、鎌倉街道と乞田川を渡ってひじり坂を上っていく。緩やかな坂道だが、延々と上り坂が続くのでゆっくりと歩いていこう。坂道が右へとカーブし、左手に緑の茂みが見えてきたら、都立桜ヶ丘公園に到着。一番近い公園西中央口から園内へと入ってみよう。
乞田川 都立桜ヶ丘公園
乞田川
都立桜ヶ丘公園
都立桜ヶ丘公園
住所 多摩市連光寺5丁目
電話 042-375-1240
開園 24時間
休園日 なし
入場料 無料
おもいでの道
静かで広々とした園内
丘を辿る散策道
おもいでの道
静かで広々とした園内
丘を辿る散策道
お花見坂の桜並木
春はコブシの花も咲く
お花見坂の桜並木
春はコブシの花も咲く
ここ桜ヶ丘公園は、多摩丘陵の地形を感じられる起伏に富んだ丘と、自然豊かな雑木林で構成された約28haの広大な公園。園内には散策路が延びており、ケヤキやモミジ、アジサイ、ホタルブクロ、ムラサキシキブなどの草木や花を観賞できるほか、春は桜の名所となっている。
旧多摩聖蹟記念館
電話 042-337-0900
開園 10:00〜16:00
休園日 月曜日(4・5・10・11月は第3月のみ、祝日の場合はその翌日)、年末年始
入場料 無料
記念館口に建つ明治天皇御野立所跡の碑
記念館口に建つ明治天皇御野立所跡の碑
公園北側の大松山の頂に登ると、なんともモダンな建築物が建っている。これは、昭和5年(1930)に建設された旧多摩聖蹟記念館。1880年代に明治天皇が兎狩りと鮎漁のためにこの地を何度も訪れており、それを記念して建てられたものである。そもそも聖蹟桜ヶ丘の「聖蹟」とは、天皇が行幸した地という意味。現在、記念館は多摩市の有形文化財に指定されており、館内では明治天皇騎馬像や幕末・維新期の掛軸などを展示している。
明治天皇御製碑
明治天皇御製碑
多摩川北岸の広大な風景を見渡す
ゆうひの丘
■ゆうひの丘

桜ヶ丘公園の北側には、「ゆうひの丘」という見晴らしのいい公園がある。ここでは、桜ヶ丘の頂からは見えなかった多摩川の流れが見渡せ、さらに川向こうに広がる府中市や立川市、そして埼玉方面の景色までを眺望できる。意外に遠くの建物まで肉眼で確認できるので、地図を見ながら眺めてみると非常に面白い。晴れた日には、ぜひ訪れてみよう。
ゆうひの丘
多摩川北岸の広大な風景を見渡す
 
 

 関戸古戦場跡   旧鎌倉街道に残る合戦の歴史

春日神社
市指定天然記念物のケヤキ
桜ヶ丘公園から北に隣接する大谷戸公園を通り、春日通りへと出る。そのまま北へ直進すると丁字路に当たり、ちょうどその道の真向かいに平安時代末期に建立された春日神社が建っている。ここには市指定天然記念物の大ケヤキが2本あり、歴史の古さを物語っている。



←春日神社(左)

←市指定天然記念物のケヤキ(右)
神社前の通りを西へ向かい、行幸橋を渡ってから再び旧鎌倉街道へ。旧街道を北へ進み、大栗橋バス停が右手に見えてきたところで、左手の角にお地蔵さんが立つ小さな祠が現れる。ここは、すでに前述した関戸合戦の古戦場跡。合戦では、幕府軍の北条泰家を鎌倉へと逃すため、弓の名手であった横溝八郎と有力御家人の安保道忍がここで討幕軍を食い止めようと必死に戦った。二人の墓もこの旧鎌倉街道沿いにひっそりと残っている。
関戸古戦場跡→
関戸古戦場跡
   
大栗川沿いの道
川崎街道
旧鎌倉街道から大栗橋を渡ったら、そのまま大栗川沿いの道を西へと歩いていこう。途中、住宅街から九頭竜公園を北に抜ければ、川崎街道につながる。ここまで来たら、ウォーキングのゴールとなる聖蹟桜ヶ丘駅もすぐそこだ。賑わい出した夕方の街を、ゆっくり歩いて駅まで戻ろう。

←大栗川沿いの道(左)
←川崎街道(右)
 

【取材後記】   聖蹟桜ヶ丘・桜ヶ丘公園 近隣の〜クウ・ネル・アソブ〜

邪宗門

邪宗門

聖蹟桜ヶ丘の夜景

聖蹟桜ヶ丘の夜景

西東京に位置する多摩とその近隣の風景は、これまでにもスタジオジブリの作品の中でいくつか取り上げられているが、「耳をすませば」ほど実在する街をリアルに描いているアニメ映画は他にないと思われる。とにかく映画を観れば、実際にある街の風景が登場し、聖蹟桜ヶ丘に住む人々を羨ましく思うほど、美しい景観の広がる魅力的な多摩の故郷として描かれているのだ。映画の中では、多摩ニュータウンを「コンクリートロード」と歌って皮肉っているが、桜ヶ丘公園のそばで野生のタヌキと出会った時には、確かに住宅街で生き延びる野生動物がいる土地であることを認識した。それでも、丘の街にはまだまだ沢山の緑があり、いくつもの川が流れ、のどかな風景が広がっている。

さて、聖蹟桜ヶ丘周辺で楽しむ今回のクウ・ネル・アソブ。クウ・スポットにおすすめなのは、東寺方にある喫茶店「邪宗門」。ここは、映画に出てくる地球屋のモデルであるといわれている店で、メルヘンを感じる外観と骨董品が並ぶ店内はまさに地球屋!コーヒーも美味しくて、居心地のいい店だ。またネル・スポットは、景色がよく行楽客も少ないゆうひの丘がベスト。桜ヶ丘公園内で休むなら、ひぐらし坂の丘の上が静かでいいだろう。そしてアソブ・スポットを探すなら、駅前のデパート群が便利。また川崎街道沿いや商店街を探検してみるのも面白いだろう。

取材担当:美月春菜
 
 
 
 
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