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新選組topへ
(東京都日野市付近)
「鬼の副長」と恐れられた土方歳三は、都からも、ふるさと多摩からも遠く離れた北の大地・箱館で、押し寄せる新政府軍の銃弾に撃たれ、とうとう死んだ。
明治の世を迎えた多摩で、彼の名はどのように伝えられたのか―。
石田寺
高幡不動尊
殉節両雄之碑
   
 
  北の大地で散った誠の武士。ふるさと多摩に眠る。
 
箱館で銃弾に倒れた土方歳三の遺体は、どこで葬られたのか。その謎は、まだ解けていない。一本木関門の付近に埋められたのか、それとも榎本武揚らのいる五稜郭へ運ばれたのか、はたまた故郷の多摩へ無言の帰郷を果たしたのか。土方が生まれ育った日野市石田には、彼の子孫が立てた顕彰碑と墓がある。樹齢600年といわれる大きなカヤの木の下で、彼は眠っているのだ。
土方の生家は現在、土方歳三資料館として遺品などを一般公開している(2005年1月〜3月は改修工事のため休館)。かつては石田寺のそばに建っていたのだが、1846年に多摩川の氾濫で一部が流され、残った母屋だけを現在の場所へ移築して引っ越してきたものだ。
ちなみに、土方が生まれ育ったこの日野市石田だが、大河ドラマ「新選組!」が放映される1年ほど前、その地名が消失してしまう危機に陥ったことがあった。理由は、地区内に飛び地が多く、わかりにくいため。新町名として、この周辺一体を「万願寺」という町名に変更しようという案が出ていたが、土方の墓や生家・資料館など、重要な史跡が残されている歴史ある地名をなくしてはならないとの意見が強く、現在でも「石田」の地名は残されている。幕末の英雄は、現代においてもその影響力を大いに発揮していた。
石田寺
住所 東京都日野市石田145
交通 多摩都市モノレール「万願寺駅」から徒歩10分

 
  かつて遊びまわった寺の境内に、凛々しいいでたちの武士見参!
「新選組副長・土方歳三である!」
 
土方家の菩提寺・真言宗高幡山金剛寺。通称・高幡不動尊。歳三の墓がある石田寺は、この高幡不動尊の末寺である。成田不動尊、大山不動尊と並んで関東三大不動尊に数えられるこの寺の歴史は、平安時代初期に清和天皇の勅願によって、慈覚大師円仁が関東鎮護の霊場として、この地に不動堂を建立し、不動明王をご安置したときから始まる。平安京が完成したのが794年だから、約1200年の歴史をもつ寺なのだ。今でも正月の初詣客などで賑わいを見せている。
ここには、歳三に関する逸話が数多く残っているという。歳三少年は山門によじ登って遊んでいたとか、赤い面紐を付けた歳三が、境内で剣術の稽古をしていただとか・・・。そんな高幡不動尊には、土方歳三立像がある。1995年に日野ロータリークラブによって建てられたもので、ここでも地元からの愛され方が窺われる。私たちがよく目にする歳三の姿は、箱館から市村鉄之助が日野宿名主の佐藤彦五郎に届けたという写真に見られる洋装だが、この立像は髪を縛り、「誠」の鉢がねと家紋の入った防具を身に付けた侍のいでたちである。段だら模様の羽織は新選組時代のもの。「やっぱり、歳はこうでなくちゃ」地元・多摩の人々が愛する土方歳三のイメージが表れている。
高幡不動尊
住所 東京都日野市高幡733
交通 京王線「高幡不動駅」から徒歩5分
多摩都市モノレール「高幡不動駅」から徒歩8分

    
  維新後の不遇も乗り越えた多摩の意地!
ふるさとの英雄として2人を祀る。
 
江戸幕府が瓦解し、近藤が斬首され、土方が戦死した後、明治維新という名のもとに日本の近代化が行われた。薩長を中心とする新政府に最後まで楯ついた近藤勇、土方歳三を中心とする新選組。彼らに対する評価は、当然ながら冷たいものだった。
多摩の有力者であり、新選組の支援者でもあった佐藤彦五郎、小島鹿之助の尽力により、ようやく彼らの功績を讃えることが許されたのは1888年のこと。近藤勇の死から20年も経った後のことである。この年、高幡不動尊に近藤勇・土方歳三の2人の多摩が生んだ英雄を顕彰する「殉節両雄之碑」が建てられた。石碑の上部にある題字は京都時代の主君・松平容保が、文は旧幕府医学書長・松本良順が書いたもの。ひっそりと建つこの顕彰碑は、幕末の動乱期に日本中を圧巻した2人の英雄が、確かにこの多摩の人々の憧れの対象だったことを、今の時代に語り継いでいる。

土方は、死を覚悟した箱館で辞世となる次のような歌を詠んでいる。
≪たとひ身は蝦夷の島根に朽ちるとも 魂は東の君やまもらん≫
解釈の仕方はいろいろあるだろうが、私はこういう意味ではないかと思う。「たとえ命は蝦夷の島で尽きてしまったとしても、私の魂は多摩にいる大切な人々を見守っています」。今でも彼の魂は、私たち多摩に暮らす者を見守っていてくれるはずだ。(完)
高幡不動尊
住所 東京都日野市高幡733
交通 京王線「高幡不動駅」から徒歩5分
多摩都市モノレール「高幡不動駅」から徒歩8分

    
   
大河ドラマで「新選組!」が放映されたこと、自分の母親の旧姓が「土方」姓であることなどがキッカケで興味を持ち、書き始めた「新選組と行く!」もいよいよ完結。1年間、多摩を中心に、ときには京都や函館まで旅をしながら新選組の足跡を追いかけた。
彼らの歩いた道を辿って歩く道中は、多摩という地域の歴史を探る道筋でもあった。自分たちの祖先が、どのようにして、その時代を生きていたのか、時代の変化にどのように対応してきたのか。一筋縄ではいかない、クセのある連中だったことは確かなようだ。この反骨精神が、後の自由民権運動や五日市憲法へと受け継がれていったのは、間違えないだろう。
この連載を通じて、「武士になる」「誠の道を貫く」「世を改める」、さまざまな夢を掲げて人生を全力疾走した彼らから、大きなエネルギーを分けてもらったと思っている。そのエネルギーが、読者の皆さんにも届いていれば幸いである。
取材・文/こぐま
 

 

 
 
 
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