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〒197-0011
東京都福生市福生626
TEL:042-551-0003
FAX:042-553-6021
創業:文政5年
HP:
http://www.seishu-kasen.com/
Mail:
info@seishu-kasen.com
東京都福生市。ゆったりと玉川上水が流れるほとりに、漆黒の塀に真っ白な塗り壁が、いちだんと美しさを際立たせてたたずむ蔵元がある。それが文政5年創業の田村酒造場。あの「幻の酒 嘉泉」を産みだし地酒のベストセラーとして長い間日本酒ファンを魅了し続けて現在に至る。嘉泉の名は苦労の末、この地で酒造りに最適で水量豊富な名水を得た創業者の思いをこめて命名された。(よろこび=嘉、水=泉)
創業以来、生産量にこだわらず品質第一に「丁寧に造って丁寧に売る」ことを信条とする。そのためには何が必要か?田村専務は言い切った。「人。それも丁寧に仕事を覚え、鍛え抜かれた蔵人だ。」
昭和から平成へ年号がかわる頃、田村専務は現在の嘉泉、ひいては酒造業界の行く先を見越し「通い(つまり地元)の蔵人づくり」に全身全霊を傾け始めた。蔵人といえば新潟杜氏、南部杜氏など出稼ぎの酒造りのプロ集団に一任するのが普通だった頃だ。嘉泉も南部杜氏を据えていた。その杜氏に5人の若者を託した。酒造の構造改革・・と言っても過言ではなかっただろう。幾多の試練や葛藤の連続、また連続。
後進を鍛えぬき、酒造りの全てを渡した前杜氏や蔵人たち、蔵人の世界へといざなわれた今の5人、田村専務、他にも数え切れないほどの人間で織りなした「嘉泉」の蔵人づくりは今、その輪郭をくっきりとさせつつある。「多少ぶれることがあってもいい。嘉泉らしく前へ進んで行けば・・・。」初戦を最後まで戦い抜いた高橋杜氏を長とした5人のチームワークが醸す実力の酒は今、次々と各鑑評会などで、その実力のほどを知らしめている。今後嘉泉の主人公を担う5人の蔵人達はどのように熟成を深め、どんな酒を産み出していくのだろう。「酒づくりとは・・・・人づくり。」ご自分の言葉を確かめるように、まっすぐ前を見据えて田村専務がおっしゃった。その瞳には何が映っているのだろう。
5人の蔵人を束ねる長
高橋雅幸杜氏
蒸した米を広げてさます
タンクの深さ4m
これがあの大吟醸に!
3段仕込みの3回目・留め仕込み後。3日目の様子
嘉泉の酒は、南部杜氏に連なる5人の蔵人が醸しだしている。高橋杜氏をリーダーとした徹底的なチームワークである。
また杜氏の補佐役につく「頭」を務めるのは塚本さんという女性。彼女の採用当時は地元採用はもちろん女性を蔵人へ・・という全てが常識破りだった。ハンデとなる部分も正直あっただろうけれども今の彼女にはそんな雰囲気はみじんも感じさせない凛としたものが漂う。(注・記者はお見かけしただけですが。)蔵人を何より大事にする嘉泉ならでは、色々なエピソードや現在進行形の酒づくりなどが蔵人の言葉を中心にホームページはもちろん、年3回発行の機関誌「ひねりもち」で発信している。(HPより無料購読を申し込みできる。)
酒造りの舞台の蔵は大変堂々とした、風格のあるもの。それに何より、なんとも整然としている。
これは蔵の敷地に一歩入ったとたん、強く感じたのだった。
徹底的に不要なもの、蔵にふさわしくないものが、取り除かれ、また持ち込まれないようになっているのだ。「嘉泉には美学を感じるんですが・・・」と田村専務にお伝えしたら、それは言い過ぎという風に一笑にふされていたが、今でもやはり、素直にそう思う。
酒造りだが、高橋杜氏に直接案内していただき、全てを見せていただいた。実はこの時期・・・大吟醸(酒の最高峰。選び抜かれた米の中心のみを使い、蔵の持てる限りの技をそそぐ、鑑評会に提出する酒)や吟醸酒の仕込みなどで1年のうちで一番忙しく、緊張が続く時期なはず。
「うちはオープンな蔵なんです。」
という高橋杜氏の度量に甘えさせていただいた。たまたま、作業が一息ついたところだったという幸運のおかげで麹や大吟醸の熟成の様子を接写することができた。(右列・写真)
せっかくだからスペースの許す限り大きく掲載することにした。
特筆すべきは、ふくよかな華のある香りが、この時期蔵に満ち溢れていたこと。読者のみなさんにはその完成作品をぜひ味わっていただきたい。
黙々と酒造りが行われる蔵の中に身を置くと、感じられた空気がある。それは「一体感」だ。
今現在嘉泉で活躍する人々だけではなく、きっと嘉泉という蔵に関わった全ての人の思いが蔵に息づいているのだろうと思う。
嘉泉という蔵の人々には当たり前すぎる話かもしれない。
嘉泉という酒の旨さがここにある
年代を経た蔵の内部
旨い酒の誕生を見守る
米を蒸す湯をたてる釜
米を洗う蔵人たち。寡黙。
麹(こうじ)。みなさん見えますか?
これが米から酒(大吟醸)へとかわっていく姿写真で息づかいがどこまで伝えられただろう
データを徹底的に集めて糧(かて)とする。
煙突の根っこは蔵の中鉄の枠(アングル)が大正の大地震を思い起こさせる。
【嘉泉 大吟醸】
かせん だいぎんじょう
【特別本醸造 幻の酒嘉泉】
とくべつほんじょうぞう まぼろしのさけかせん
【嘉泉 純米吟醸】
かせん じゅんまいぎんじょう
山田錦を35%まで磨き、丁寧に丁寧に蔵人達に醸された至極の酒。極少量生産で限定番号が記されている。華やいだフルーティな香りと淡くさわやかな飲み心地で高貴。各鑑評会で次々と賞をかっさらう実力の酒。優しいフォルムのビンもいい。
かつてこの酒を味わった人々が言い出した。「旨さのほどは幻のごとく。」時を経て「幻の酒」を冠に頂く代表銘柄となった銘酒。しっかりとした飲み口でありながら、飲み飽きせず、浮気性の地酒愛好家を「お帰りなさい」と呼び戻す酒。ぬる燗でさらにその味を豊かにする。
低温で長期間じっくり醸された純米吟醸。純米の確かな味わいに加え、口中に広がるさわやかな香り、舌をくすぐるようななめらかな口当たりが楽しめる。少し冷やして飲むのが定番かもしれないが、常温でもかなりいい。人にすすめたくなる酒。
★これらのお酒を飲んでみたい!という方は直接、田村酒造場までお問合せ下さい。
TEL:
042-551-000
3
★田村酒造場HPから注文することもできます。
http://www.seishu-kasen.com/omot/index.html
玉川上水の散策も楽しみな田村酒造場の酒造見学は、美しい蔵や酒造りを
見学できるほか大学の講義室のようなスペースでレクチャーを受けることもできる。
静かな蔵だ。ゆったりと酒造りに親しもう。
【受 付】
事前電話予約制。(10名より可。)
(駐車場有、大型車輛は2台まで駐車可)
TEL:042-551-0003
【営業時間】
8:00〜17:00
【定休日】
日・祝(冬季を除き月曜日休業あり)
【アクセス】
電車:
JR青梅線 福生駅より徒歩10分
車:八王子インターより国道16号で20分(駐車場有、大型2台まで)
青空にそびえたつ嘉泉の煙突
酒づくりの舞台だった・・が今も大切に手入れが行き届く
歴史を感じさせる、蔵をはじめとした美しい建造物や巨樹が点在する田村酒造場。凛とした空気に包まれつつも、どこか安らいだ気持ちになれる。敷地内に玉川上水を引き込んだ庭園を眺めていると「潤い」を感じる。
嘉泉は前述の通り、生産量としては全国レベルと比較して多い方ではない。そんな東京の地酒「嘉泉」のラインナップをフルに見てみたい・・という方は、この蔵に訪れて買い求めるしかないように思う。販売のスペースがあるので、そちらに是非。
玉川上水べりをゆらりとした流れを眼下にのんびりとそぞろ歩き。
一足伸ばして、この蔵に立ち寄り、晩酌の地酒を買い求めて帰途につく。
なかなか良い休日になりそうだ。
「嘉泉」という銘柄名の元となった、仕込み水の井戸も見ごたえがある。秩父奥多摩伏流水・・にして中硬水という酒づくりにおいて最も適した水が豊富に湧き出す嘉泉の宝水といえよう。
嘉泉の名の元となった誉れ高い仕込み水
嘉泉の銘酒がずらり
このような美しい蔵が点在
今では貴重な巨樹も点在
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